梅雨
梅雨。雨です。
梅雨の頃って、思い出すことがたくさんある。
バシャバシャ、音を立てて地面をたたく雨脚の中、昼ちかく畑からだろうか出かけていた母が帰ってくるのがみえた。モンペ姿の母。
庭の中ほどに来た時、つるんと仰向けに転んでしまった。地面にはうっすら青い苔が一面生えて滑りやすかった庭。幼かった私の目にはなにもかも不慣れで危なっかしくみえた母。本当の母はそうでもなかったのかもしれないが。
春から初夏への季節の移り変わりは激しい。田のあぜ道に、まだ冷たい北風をうけながら、よもぎを摘む。大量に草餅を作る季節が過ぎるとつぎにくるのは柏餅の季節。お菓子の話ばかりですみません。その季節もあっという間にすぎると緑一色の初夏。
自然だけはとにかく豊かだった子供時代でした。思い出す事はかぎりない。前世は田んぼのタニシか、メダカかだったみたいに自然がいとおしく懐かしい。
いつの日に帰らん。もう一度郷里を訪ねてみたい。コロナよ、早く消えて。
意識は一瞬のうつろい。メモをしないとなにもなくなってしまう。
2021-05-29 13:30
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コメント(2)
♪ ピチピチ・チャプチャプ・ランランラン~雨が降れば子供たちの口から出る歌も今では聞くことがありません。雨の日の風情も今は昔でしょうか。
by 扶侶夢 (2021-05-30 11:46)
何かが失われて、冷たい社会、人間までロボット化したような社会に人間の温かみ、息吹を取り戻す、これもはるかな旅でしょうか。
by 風船かずら (2021-05-31 10:32)